緊急避妊薬の事前処方について

避妊薬の事前処方に対しては、賛否両論あります。
そもそも避妊という行為が、胎児の生命を奪ってしまうことを意味するからです。よくこれは人間のモラルの問題として扱われます。
しかし、日本のメジャーな避妊方法は男根にコンドームというゴムを取り付けるだけです。これでは、いつ避妊失敗が起きてもおかしくない状況です。意図しない妊娠は産む側にとっても、生まれる側にとっても不幸です。それ以前に、止むを得ず中絶してしまう人もいます。
母体に生命を宿してから避妊薬の必要性を強く感じても、それでは遅すぎます。ただ、避妊薬の事前処方の問題は非常にデリケートなことなので、声を大にして求めるのも憚られているのが実情です。
日本は特に緊急避妊薬の導入に消却的だという事情があります。諸外国では薬局で購入することが出来るOTC薬品として緊急避妊薬を処方しているのが当たり前のようになっていますが、日本の産婦人科医はこれには対極の意見にあります。
医薬品メーカーは緊急避妊薬の使用価格を1万円ほどで提供することを希望したものの、実際に利用者の手元に届くためにはさらなるコストがかかってしまいます。
そうなると、お金のない人には買えない、避妊できない、という避妊の格差まで生まれてしまいます。
そもそも緊急で避妊が必要となる理由は、性行為から服用までの時間が24時間遅れるごとに避妊の失敗率が上がってしまうからです。つまり、時間が遅くなるたびに望まない妊娠が起きてしまう可能性が高くなってしまうということです。
もしその日に病院が閉まっていたら処方してもらえません。また、もらえるにしても薬代と診療代だけで2万円以上のコストがかかるとも言われています。
この価格が高いと見るか低いと見るかは意見が分かれるかもしれませんが、他の先進国の3000円程度のコストと比べてみるとはるかに高いことが分かります。